院内感染の予防と制御を推進するために設置されています。
19世紀(江戸時代末期)、ハンガリー出身の産科医師ゼンメルワイス(1818.7.1生~1865.8.13没)は、ウィーン総合病院で「手を洗え」と唱え、多くの産婦の命を奪った産褥熱を激減させました。
また、フローレンス・ナイチンゲール(1820.5.12生~1910.8.13没)は、1854年クリミア戦争で不衛生だった戦地の病院の環境を整え、コレラなどの伝染病を減らしました。
下関市の宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘したことでも有名な巌流島には、明治19年(1886年)にコレラの仮設僻病院が建てられた記録があります。
感染対策の基本は、手指衛生で手洗いと手指消毒を行うことが重要です。新興感染症や再興感染症が発生する現代では、先人達の功績が再評価されています。

院内感染対策に関する取り組み
院内感染対策に関する基本的な考え方
すべての患者さんが安全・安心な医療を受けられる環境の提供を目指し、院内感染対策に力を入れています。感染管理室を中心に、感染制御チーム(ICT)や広域抗菌薬適正使用支援チーム(AST)、感染管理委員会などが連携し、組織的かつ継続的に感染対策を実施しています。
構成する職員
活動内容
手指衛生推進への取り組み
当院では、院内感染対策の基本である「手指衛生」の推進に力を入れており、職員のみならず、地域の皆さまと共に啓発活動に取り組んでいます。
その一環として、毎年11月に一般の方および職員を対象に「手指衛生」をテーマとした標語・川柳・ポスターの募集企画を実施しています。
応募作品は、病院玄関に展示し、ご来院の方や職員の投票によって優秀作品を選定・表彰しています。
【2024年度の実績】
・標語・川柳
一般応募:93作品(全国各地より)
職員応募:43作品
・ポスター
職員応募: 5作品
一般の方からは、「なるほど」と思える作品や共感を呼ぶ表現が数多く寄せられ、手指衛生に対する意識の高さを実感する機会となりました。多くの皆さまのご参加に職員一同、心より感謝申し上げます。
すべての応募作品は、2024年11月5日から12月6日まで展示し、投票の結果に基づき、優秀作品の表彰式を開催いたしました。
今後も、こうした啓発イベントを継続し、手指衛生の大切さを地域全体で共有しながら、より安全な医療環境の提供に取り組んでまいります。
2024年11月表彰式の様子 2024年応募作品の掲示