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呼吸器外科

診療科・部門
2024年11月1日 更新

呼吸器外科の紹介

肺・縦隔の外科 

 下関市立市民病院呼吸器外科では、胸部腫瘍性病変(特に原発性肺がん、悪性胸膜中皮腫、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍、縦隔腫瘍など)を中心に診療しています。
 肺腫瘍に対しては、積極的に内視鏡を導入し、低侵襲で手術を行う方針にしています。
 その他として、気胸の治療にも積極的に取り組んでいます。
 診療の基本にして患者さまの利益を第一に考え、治療説明と同意を徹底し、根治性を損なうことなくQOL(生活の質)にも配慮し、合併症の少ない治療を目指しています。また、肺がん治療の向上を目指して他の病院、研究施設と協力し臨床研究や基礎研究も行っています。

スタッフ紹介

  • 写真:吉田 順一

吉田 順一
副院長

医学博士
【資格等】
日本胸部外科学会 呼吸器外科専門医
日本結核・非結核性抗酸菌症学会 結核・抗酸菌症認定医
日本感染症学会 感染症専門医・指導医
日本外科学会 外科専門医・指導医・認定医
日本化学療法学会 抗菌化学療法指導医
米国外科学会フェロー(FACS)
ICD(インフェクションコントロールドクター)
厚生労働省福岡検疫所門司検疫所支所医師
下関市医師会理事

  • 写真:井上 政昭

井上 政昭
呼吸器外科部長、呼吸器腫瘍センター長

医学博士
【資格等】
日本外科学会 外科専門医・指導医
日本胸部外科学会 呼吸器外科専門医
日本呼吸器学会 呼吸器専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医

  • 呼吸器外科_名部裕介

水内 寛
呼吸器外科医長

医学博士
【資格等】
日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医
日本外科学会 外科専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医

  • 呼吸器外科_上田医師

名部 裕介
呼吸器外科医長

【資格等】
日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医
日本外科学会 外科専門医

本多 陽平
呼吸器外科医長

医学博士
【資格等】
日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医
日本外科学会 外科専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医

外来診療表

呼吸器腫瘍センタ-

曜日
担当者 井上 水内 井上
本多(午前)
名部

呼吸器・抗酸菌症外来

曜日
担当医 吉田
要相談
吉田
要相談
吉田
要相談
吉田
要相談
吉田

お問い合わせ

平日はお電話にて外科外来へ、土日、祝日、時間外は、救急外来へご連絡ください。
 
   下関市立市民病院
   電話番号:083-231-4111(代表)

診療対象疾患

  1. 肺腫瘍(原発性肺がん、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍 など)
  2. 縦隔腫瘍(胸腺腫、胸腺がん、奇形腫 など)
  3. 悪性胸膜中皮腫
  4. 気胸(自然気胸、続発性気胸、外傷性気胸)
  5. 胸部外傷(肋骨骨折、胸骨骨折、外傷性気胸、外傷性血胸)
  6. 呼吸器感染症(非定型肺炎、抗酸菌症 など)
  7. その他(診断的手術、膿胸、肺化膿症 など)

全身麻酔手術症例数

2017 2018 2019 2020 2021 2022
手術症例数 86 95 105 96 73 94
肺がん症例数 42 56 65 56 38 45

診療内容

  1. 肺腫瘍(原発性肺がん、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍 など)
  2. 縦隔腫瘍(胸腺腫、胸腺がん、奇形腫 など)
  3. 悪性胸膜中皮腫

に関しては呼吸器腫瘍センターを参照ください。

気胸

 気胸は成因により数種類に分類されますが、多くは特発性の気胸です。好発年齢が20歳代と60歳代に多く認められ、男性に多く、細身で長身の体格の人に発症することが多い疾患です。

自然気胸

 自然気胸は原因によりいろいろ分類されていますが、特発性自然気胸が圧倒的に多い疾患です。
 肺には肋骨の内側を覆っている壁側胸膜と肺の表面を覆っている臓側胸膜があります。この胸膜の間(胸膜腔)に通常は少量の胸水があり、呼吸運動時の摩擦を少なくする役目を果たしています。何らかの原因でこの胸膜腔に空気が漏れ、肺を圧迫している状態が気胸です。
 一般的に治療は、初めて気胸になった人は、通常ただちには手術しないで胸膜腔に溜まった空気を抜く処置をするか、自然に胸膜が空気を吸収するまで待つなどの保存的処置で経過を見ます。ただし胸部X線撮影・CTなどで明らかに肺嚢胞が認められる場合は、再発率が高いため手術的処置を行うことがあります。再発気胸は基本的に手術を行い、原因となる肺嚢胞を探して切除することが必要と考えられています。
治療方法は次のようなものがあります。

  1. 安静に経過観察
  2. 入院して胸腔ドレナージ(胸に小さな管を入れ漏れた空気を体外に出す治療です。)
  3. 手術で原因病巣を切除する。

近年、胸腔鏡手術という術式が開発され、現在の気胸手術の主体となっています。この手術は胸壁に1~2cmほどの小さな切開を行い、この小切開より胸腔内に内視鏡(胸腔鏡)を挿入し病変部を見ながら、他の切開部より挿入した長い鉗子を使って病変部を切除する術式です(多くは合計3箇所の傷で行います)。多くの施設では初発の自然気胸でも手術治療が行われることが多くなっています。

気胸はどのような治療を行っても再発をなくすことはできません。一般的に手術を行わないときは二人に一人、手術を行った場合は十人に一人の割合で再発が起こるといわれています。そのため、 当院では初回でも胸腔鏡手術を行うことを勧めております

自然気胸手術症例数

2017 2018 2019 2020 2021
手術症例数 20 9 3 14 15


胸部外傷

 胸部外傷の原因の多くは交通事故や転落事故で、他の臓器の損傷を伴うことがあります。臓器損傷を伴っている場合、外から見ても臓器損傷が判らないことがあり、治療が遅れると致命的となることがあります。
 一般的に外傷は穿通性外傷と非穿通性外傷 に分けられますが、損傷臓器の状態により病態は多彩です。
 胸部外傷は、胸壁・肋骨・肺の損傷の部位と程度で病態は異なりますが、基本的には呼吸・出血・疼痛・感染の管理が中心となります。
 具体的には胸腔内に出血や空気の漏れがあれば、肺が圧迫されますので圧迫の解除を目的として胸腔内に管(ドレーン)を挿入し、肺の拡張障害を解除します。この処置により多くの患者さまは出血や空気の漏出も治療されます。また痛みのため大きな呼吸ができず気管支内痰が溜まり呼吸障害や肺炎の原因となるため、硬膜外ブロックや鎮痛剤で出来るだけ疼痛を緩和することが重要です。同時に喀痰の喀出を容易にするため、吸気の加湿・体位変換等の理学・物理療法、去痰剤の内服も同時に行うことが重要です。 ただし、重症な場合は緊急手術が行われることがあります。

呼吸器・感染症外来を参照ください。

セカンドオピニオン

 胸部悪性腫瘍(原発性肺がん、転移性肺腫瘍、悪性胸膜中皮腫、縦隔腫瘍)について、セカンドオピニオン外来を行っております。

業績集

外科・消化器外科をご覧ください。

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